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【研究の背景・目的】
 安定な物質構造やその光励起状態からのエネルギー緩和過程に基づいて、半導体、誘電体、磁性体といった様々な材料の相転移を光で制御する手法(古典型光誘起相転移)の開発が進められてきました。しかしながらこの従来型の指針では、膨大な情報処理や高効率エネルギー利用に不可欠な、超高速光相スイッチ材料や光エネルギー変換材料開発は、緩和過程を伴うが故の原理的困難に直面しています。そこで本研究では、固体物質の物性(誘電、伝導、磁性等)の起源である、電荷・構造(電子軌道)・スピンという3 つの量子自由度が絡み合って生み出される秩序(相転移)を、物質内協同相互作用が生む素励起の時間振動(量子振動)と光子が強く結合する過程(量子光誘起相転移)を利用し、超高速に制御する、という新しい発想に挑戦します。

【期待される成果と意義】
 まず学術面では、光がつくる多電子状態のコヒーレンスを活かす形での協同相互作用系の制御、そして超高速光励起特有のHidden State の同定と誕生過程解明という、多体現象科学と光科学を包含する根本的な問題に対する統一的な理解が、具体的物質例に基づき得られると期待されます。この基礎概念の確立によって、伝導性・誘電性・磁性の特性が光量子操作によって超高速で切り替えが可能な、夢の光機能物質(光マルチフェロイック)の登場が期待されます。

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